シャングリラ

戦いの森(1/36)


紅烏高校2年1組の教室では、現代文の授業が中盤に差し掛かっていた。
教室に響く金井のチンピラ紛いの大声に、生徒達は大人しく耳を傾けている。

「つー訳でぇ、動物達が絶滅すんのは、人間達のエゴのせいなんだぞぉ。」

「ちょっと強引な結論ですね。」

ヤンキーのように首を曲げながら言う金井に生徒の誰かが言うと、金井は少し不機嫌そうな顔を見せたが、すぐにニヤリとした。

「そんじゃあ、お前らなりの結論も出してもらおうかぁ。当てるぞぉー。」

そう言うと、生徒達はサッと先生から目をそらす。
目が合ったら確実に当てられるからだ。

「誰にしてやろっかなぁ………んっ?」

金井は顔をしかめ、真ん中の列の、後ろの方に座っている男子2人を見た。
ヤマトとダイゴだった。
彼らは俯いたまま、動かない。
絶対に寝たら叱られるこの授業でこのような居眠りと見られる動作を見せる者は、滅多にいない。

金井はその列の生徒達に、頭を下げるように手で指示する。
彼らは机に突っ伏し、他の者達は固唾を飲んで金井とヤマト達2人を交互に見る。


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